神様に見放された夜

前頭葉が痛い。

自分の髪をしっぽのように目で追いかけて誰かの気配、また髪の長い女。
LINEで病んでると息巻いていた女は数学が嫌いなだけ、誰も電話に出ない午前。
外は強い風で音がごうごう、地面は揺れる。

頼りの旦那は夜勤。
夜勤は大変だ。家にいても出社二時間前まで寝てる。
起きても視野が狭く、私は目に映らない。
遠回しな表現は伝わらない。遠回しな、果てしない孤独の言葉で打ちのめしてくれる。
そして出て行く、「仕事中だから切るよ。」
訳の分からないメール、より一層悲しみを深める電話。

私は孤独だ。もう、孤独と言っても差し支えない。
布団は砂のような、梨のような、私の匂い。
睡眠薬二錠は麻痺を恐れ躊躇、悲しみは一錠で半減。
眠りを待つ、淡い眠気でもう私には分からないそんな時。